本 : アボカドの種
俵万智さんの短歌集『アボカドの種』を読みました。
2020~のことを書かれています。
『サラダ記念日』で有名な俵万智さんも、61歳になったのですね。
時は流れているなぁと思います。
歌集には、息子さんのこと、ご両親のこと
ご自身のこと、病気のこと
日々の何気ないこと、などなど
わかりやすい言葉で、表現されています。
『息子十九「プロフェッショナル」出演の打診をすれば秒で断る』
昨年、NHKのテレビに出演したときの、家での息子さんとの、やり取りなのでしょう。
目に浮かんで、クスッと笑えます。
『不純物沈殿したるビーカーの上澄みの恋、六十代は』
六十代の恋の歌かぁ。
なんというか・・・。ドキッとさせられます。
恋をする気持ち・・・。
あまりにも、自分が、いわゆる恋からは、すごーく遠くいるなと。
『母の言う「じゅうぶん生きた、死にたい」はデッドボールで打ち返せない』
わかるわぁ。この感じ。
三十一文字で、その時の気持ちや思いを言葉で紡いで、たっぷりの余韻を残す短歌、素敵です。