母のこと②
母が、認知症と診断される前に、物忘れが増えたり、ちょっとしたやり取りに、激しく怒ったり、やたら、寝言が増えたり…。
なんだか、変だな。
いつもと違う感じがありました。
決定的となったは、ある朝、私に
「あなた、誰?」と、真顔で尋ねたこと。
私は、この時以降、私と母のこれからをみた思いがしました。
母は、レビー正体型認知症と診断されました。
症状は、激しく、思いきり家族を罵倒したり、大変なことが起きると言い出し、大騒ぎをしたり…。穏やかで、優しい母は、一変してしまいました。
すごく、たまに、まともな母になっていることもあり、そんな時は、『自分が、変になってしまい恐ろしい。ごめんね』と、泣いていました。
母は、自分が失われていくことを自覚しているようでした。
母は、どんなにか、不安で恐怖を感じていたことでしょう!
それを思うと、母が可哀想で、いたたまれない気持ちになりました。
訳もわからない、母の罵りに、傷つき混乱もしましたが、それよりも、こんなふうに、生きながら母と別れていくことが、あまりに哀しく、お風呂のときは、よく声を出して泣いていました。
当時、夫は働きざかり、娘は高校生、息子は中学生。私にも、長年勤めている仕事がありました。
そこにきての、母の認知症です。
私は、どうしたらよいのか途方にくれました。
*また、続きを書きますね