日々のひとこと日記

60代主婦。日々の思いを綴っていきます。

身につまされたけど良かった

昨日の夜に、BSで見た番組。


場所は、東京の大森近くの都営アパート。


昔は、活気のあったアパート界隈も


今は、高齢者ばかり


そこに、新たな都営アパートが立ち


年が明けたら、老朽化したアパートの住民は新居に引っ越し。


普通なら、新築のアパートにウキウキするところだけど


もちろん、そんなふうに、入居を心待ちにしている高齢者の方もいるけれど。


今回、スポットをあてたのは


老朽化してしまったアパートだけれど


そこを、ふるさとと思っている人。


朝の散歩での、ちょっとしたお喋りを大事にしている人


皆、シルバーカーだったり、杖をついてふらりと、いつものベンチにやってくる。


皆、おそらくは、80才代。


どこかに体の不具合があったり、独り暮らしの人も多い。


馴染みの関係、ゆるくて、強くもある小さなコミュニティであることが、見ていて伝わってきた。


その中の女性の高齢者の方が言う。

「誰も(いつものベンチに)来ないときは、スズメに話しかけるの。今日は、スズメもいないわ」


また、その中の男性は、体調がしんどいけれど、アパートの自治会長を勤めている。

どうやら、次期会長がいないようだ。


活気のあった、昔。

盆踊りやお神輿、運動会…。


きっとアパートの住人達と、力を合わせて盛り上げてきたことだろう。


その頃の写真を眺めて思いを馳せている。


今は、皆が、高齢者ばかりで

行事の実行も、ままならない様子だ。



メディアでは、元気でイキイキ素敵な高齢者たちが、取り上げられることも多いなか


老人のリアルが描かれている気がして

すぐに訪れるであろう自分のことをみているようで集中して見てしまった。


アパートの合間の道を

背を丸め歩きく、シルバーカーの女性

杖をつき、ゆっくりと歩く男性が写し出されていく。


おそらく同年代であろう、賠償千恵子さんのナレーションで、心に響いた番組だった。