本 : BLANK PAGE 空っぽを満たす旅
内田也哉子さんの本を読んだ。
也哉子さんは、樹木希林さんを母に
内田裕也さんを父に持つ、独り娘。
たて続けにご両親を亡くされて
どんなにか喪失感を感じていたことか。
そのような、喪失のただ中に
母や父、自分自身を確認するかのように
会いたい人に会い
その記録を掘り起こし書き上げた本。
個性的な母と父を持ったゆえか
彼女の平坦でない人生が書かれている。
会いたい人と二人きりで会い
話して、感じて。
母という人を、父という人を何度も確かめているのが伝わってくる。
也哉子さんの整理できないでいる心が少しずつ何かを見つけ始める様子も。
也哉子さんの一生懸命な感じが伝わってきて
少し胸が詰まる。
きっと、彼女なりのグリーフケアなんだと思う。
本を読み終えて
母と父の心を、受け継いだ也哉子さんのこれからを応援したくなった。
也哉子さんが会った人は
谷川俊太郎
小泉今日子
マツコ・デラックス、他
等々、各界で有名な人たちである。
何気ない会話であっても
聞き方を変えれば
捉え方を変えれば
いつだって、会話は、死生感のやり取り。
そんなふうにも思えた。
それと会いたい人に会う大切さも改めて思った。