本 : わたしに会いたい
西加奈子さんの『わたしに会いたい』を読みました。
最近は、エッセイや、小説も平和で心に優しいものばかりを読んでいました。
過激だったり、悲しすぎたりする話は
年を重ね、気持ちが弱くなったのか
自分にとってハードで選ぶことが少なくなりました。
なので、今回の本は、決して分厚い本でもないのに
読むのに、エネルギーがいりました。
読むのを止めようかと思いましたが
読み出したら、目が離せない。
女性、男性、親、家族、性、仕事、生きること、ほんとうの自分とは
特に、女性の生きにくさについて書かれていることも多く
性的なことも、思いきって書かれているのが
不思議と胸を打ちました。
そして、病気の文章では、おそらく著者自身の体験を書かれています。
普段は、あまり話題にもでないような
でも、多くの人が感じている根深い様々なこと。
一生懸命書かれてある文章に
思いがけない場面で気持ちを持っていかれ
目頭が熱くなりました。
自分と向き合って生きるって
確かにこういう部分があると
改めてて思わせてくれました。
ほんとうのわたしは、何を感じているの?
しっかりしようね!
著者は、必死に呼び掛けているのだと思います。
各章、必ず少し前向きで終わるのがいいです。
熱量と同じくらい著者の優しさを感じました。