日々のひとこと日記

60代主婦。日々の思いを綴っていきます。

先日のNHKスペシャルを見て、母を思い出しました。

先日、NHKスペシャル『認知症の母と脳科学者の私』を見ました。


認知症の母を介護していた頃を思い出し、胸に迫るものがありました。


脳科学者の恩蔵絢子さんが、7年に渡り、アルツハイマー型認知症のお母さんを介護されている様子が描かれていました。



いつか母は、母らしさを失っていってしまうのではないか?


母のことを、母の思いを、母の人生を、何ひとつわかっていないのではないか、という焦り。


自分の名前、生年月日を言えない母。

娘がいることを、娘の名前を、忘れていく母の現実。

それを、傍らで見るしか出来ない自分。


不安や絶望や、葛藤ばかりで過ぎていく毎日。


生活の中で、時折、目にする、元気だった頃の母の痕跡。

テレビでは、家族のために書いていた、お母さんの料理レシピが書いてある大学ノートが紹介される。

ページをめくり、絢子さんは、そこに、母を見た思いがして思わず涙してしまう。


やがて、絢子さんは、お母さんとの関わりの中で、お母さんは、昔と変わらず、今も懸命に生きていることに、改めて気がついていく。


そして、それが、母の母らしさに繋がることなんだと、実感し安心ていく様子は、私も手に取るようにわかります。


介護の時間は、お世話自体が大変な毎日ですが、私にとっては、母の人生をたどり、私の人生を、重ね合わせるような、かけがえのない時間でもありました。


ちょっとカッコつけて言うと、介護の後半は、母と私の間に、静かで優しいせせらぎが流れているような、そんな時間でした。

ですが、それも、長い間の不安や葛藤、自分に向き合う時間があったからこそ、たどり着いたような心境だったように思います。


映像にもありましたが、私の場合も『母は、最後まで私の母でした』。